解析学II

授業科目区分

情報メディア学科
専門科目 数学系
選択 2単位 3年次 後期


教職課程選択/

担当教員

佐藤 元彦

履修に必要な予備知識や技能

微分積分学I,IIおよび解析Iが履修されていることが望ましい。

履修条件

その他この科目を履修するために必要な条件

学習教育の目標

理工学においての現象を数学的な表現法の一つにフーリエ解析がある。解析IIでは解析的手法と解析のための視点を与えてくれるフーリエ解析を学ぶ。フーリエ解析は偏微分方程式を解くのに有効であることを理解してもらう。

授業の簡単な概要

三角関数の直行性を解説し、関数の近似法としてのフーリエ級数を紹介する。フーリエ級数に展開できないケースも紹介する。フーリエ級数の非周期性関数への近似としてのフーリエ変換の解説をする。後半では、フーリエ級数とフーリエ変換を用いて、実際に偏微分方程式を解き具体的例を用いて、フーリエ解析の偏微分方程式への有効性を確認してもらう。

学習支援

オフィスアワー

学習内容

  1. 周期関数とフーリエ級数 周期関数の定義とフーリエ級数の着想について解説する。
  2. 三角関数系の直交性 三角関数系が直交性と呼ばれる性質があることを解説する。
  3. フーリエ級数展開の計算例の紹介 幾つかの関数を実際にフーリエ級数での計算例を示し、その概形についてのも紹介する。
  4. フーリエ正弦展開とフーリエ余弦展開 関数が偶関数、奇関数の場合のフーリエ級数展開の公式について解説する。
  5. フーリエ級数の微分積分 フーリエ級数で形で現わされた関数の微分と積分に関して解説する。
  6. 複素フーリエ級数 オイラーの公式を用いて、フーリエ級数を複素数関数で表現できることを示す。
  7. フーリエ級数の最良近似問題 平均2乗誤差最小となる意味について解説し、パーシバルの等式について紹介する。
  8. フーリエ変換とフーリエ逆変換 フーリエ級数の非周期関数としてフーリエ変換の形で表わされることを示す。
  9. フーリエ正弦変換とフーリエ余弦変換 関数が偶関数、奇関数の場合のフーリエ変換の形を紹介する。
  10. 合成積とパーシバルの等式とその応用 フーリエ級数に対するパーシバルの等式をフーリエ変換に拡張を試みる。
  11. 2階の偏微分方程式の分類と波動方程式のダランベールの解 2階の偏微分方程式の分類の仕方と波動方程式の解き方を紹介する。
  12. フーリエ級数による弦の振動の解析 波動方程式をフーリエ級数の考え方を用いての解法の仕方を紹介する。
  13. 拡散方程式のフーリエの方法 熱伝道方程式の初期値問題をフーリエの方法を用いての解法を紹介する。
  14. ラプラス方程式のフーリエの方法 ラプラス方程式の最大値原理の解説を行う。
  15. ディリクレ積分核とリーマン・ルベーグの定理 応用上よく利用する定理のリーマン・ルゲーグの定理について解説する。

期末試験やレポートなどの留意事項

教科書

特に指定しない

参考書

明解 微分方程式 長崎・中村・横山著 培風館、ISBN4-563-01124-X 理工系の微分・積分 溝口他著 学術図書出版社

NDC

達成度評価(評価方法:合計100点)

試験:     80
レポート:   20
作品:     
成果発表:   
ポートフォリオ:
その他:

上記割合以外に注意すべき事項: