幾何学T

授業科目区分

専門科目
専門科目 数学教育コース

まちラボとわくらぼの使用について:使用しない
選択科目 2単位 3年次 前期

教職課程(数学)必修.


担当教員

藤田真依

研究室のホームページ,SNSなど

NDC

414

科目分類コード

4702/2/5

オフィスアワー

この科目のキーワード

任意,存在,全単射,収束,連続性,ε-δ 論法,距離空間.

到達目標

本授業前半部分では,主に微分積分学で学んだ実数の極限概念に対する厳密な定義に慣れることを目指し,後半部分や後期へのスムーズな接続を目指す.後半部分では,より抽象化された空間に慣れることを目指し,後期へのスムーズな接続を目指す.

授業の簡単な概要

年間を通して位相空間を学べるよう,前期幾何学Tでは距離空間の初歩について学び,後期への準備とする(ただし,単位認定は別で行う).前半部分では,距離空間・位相空間の準備段階でもある集合・論理・写像・実数についても学ぶ.

学習内容

  1. 集合と論理@:任意と存在@:任意・存在の概念を導入し,例を通してその概念に慣れる.
  2. 集合と論理A:任意と存在A:任意・存在の概念を導入し,例を通してその概念に慣れる.
  3. 写像:全射性・単射性について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  4. 数列の収束::ε-N論法を用いた収束の定義について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  5. 連続性@:ε-δ論法を用いた連続性の定義について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  6. 連続性A:ε-δ論法を用いた連続性の定義について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  7. 中間テスト:中間テストを行う.
  8. 中間テストの解説:中間テストの解説を行う.
  9. ベクトル空間:ベクトル空間の定義を復習し,例を学び次週に備える.
  10. 計量ベクトル空間:計量ベクトル空間の定義を復習し,例を学び次週に備える.
  11. ノルム空間:ノルム空間の定義を復習し,例を学び次週に備える.
  12. 距離空間@:距離空間を定義し,距離関数の例を学ぶ.
  13. 距離空間A:距離関数の例を学ぶ.
  14. 距離空間B:距離関数の例を学ぶ.
  15. 期末テスト:期末テストを行う
  16. 期末テストの解説:期末テストの解説を行う

授業時間外での学修

授業中に書き写したメモ・ノートの全内容を,授業後,頭の中で授業を再現するようにもう一度書き起こし清書すること.その際自分の中で詰まったり,スラスラ説明出来ない箇所を発見した場合は,質問に行く・図書館で調べる等して,確実に解消出来るように努めること.

成績評価の基準と方法

・与えられた写像に対して,その全射性・単射性が判定出来ること. ・任意と存在の違いを,他者に分かりやすく説明出来ること. ・定義を正確に述べることが出来ること. ・定義に基づいた証明が出来ること. ・ある数学的対象(集合や写像)が与えられたとき,それが求められている性質を満たすかどうかを,定義に沿って確認することが出来ること. ・求められている性質を満たさない反例を挙げ,その理由を説明することが出来ること.

達成度評価(評価方法:合計100点)

試験:      期末テスト40点 / 100
レポート:    / 100
小テスト(中間テストなど含む): 中間テスト40点 / 100
小レポート(中間レポートなどを含む): / 100
作品:      / 100
ポートフォリオ: / 100
その他:

20点(講義の中で行う演習の発表と質疑応答の内容).

教科書・テキスト

特に指定しない.

参考図書・参考文献等

太田春外「はじめよう位相空間」(日本評論社),河田敬義・三村征雄「現代数学概説U」(岩波書店).

履修もしくは取得していなければいけない科目

微分積分学TU,線形代数学TU,集合論入門を履修していることが望ましい.

学習支援

講義中の質問だけでなく,オフィスアワーやそれ以外でも随時質問を受け付ける.また,自主レポート・演習ノート等の提出を推奨する.各自が熱心にレポート・ノートを作成することで,授業に対する理解を深めてほしい.詳しくは,初回授業で説明する.

その他この科目を履修するために必要な条件

各自がこれまでに学んだ内容,特に実数・連続性に関する復習.また,後期開講の幾何学Uと関連した内容を扱うが,単位認定は別々で行う.前期は距離空間までを扱い,後期は主に位相空間を扱う.