線形代数学I

授業科目区分

専門科目
専門科目 数学教育コース

まちラボとわくらぼの使用について:使用しない
選択科目, 数学教育コース必修 2単位 2年次 前期

教職課程(数学)必修.


担当教員

安東 雅訓

研究室のホームページ,SNSなど

NDC

411

科目分類コード

4701207

オフィスアワー

この科目のキーワード

ベクトル, 行列, 連立一次方程式

到達目標

行列の演算を習得し, 行列式, 逆行列の計算ができる.

授業の簡単な概要

線形代数学は,純粋数学のみならず,経済学,情報理論,工学など至る所で使われる最も基本的な考え方である. この講義では連立一次方程式から出発して線形代数学の基本となる行列と行列式の概念を導入し, それらの性質と計算方法を学ぶ.

学習内容

  1. 連立方程式と行列:中学校で習う連立一次方程式の加減法による解法を通じて行列を導入する
  2. 数ベクトル:数ベクトルの加法, 零ベクトル, 逆ベクトル, スカラ倍を定義し, そこでの計算を学ぶ
  3. ユークリッド空間:2次元で数ベクトルの大きさ, 角度, 内積を定義し, 高次元への一般化を行う
  4. 基底と次元:一次独立・従属の概念を学び, ユークリッド空間の基底の個数が一定であることを学ぶ
  5. 行列の基本概念:行列の和, スカラ倍等を定義し, それらの性質, 計算方法を学ぶ
  6. 行列の積:行列の積を定義し, その性質, 計算方法を学ぶ
  7. 逆行列と正則行列:単位行列, 逆行列を定義し, それらの性質を学ぶ
  8. 基本変形と基本行列:行列の基本変形を定義し, 連立方程式との関連を見る
  9. 行列の階数:行列の階数を定義し, その性質と計算方法を学ぶ
  10. 置換と阿弥陀クジ:行列式を導入する準備として置換を定義し, その性質を学ぶ
  11. 行列式:行列の行列式を定義し, その計算方法を学ぶ
  12. 行列式の性質:行列式の性質について学ぶ
  13. 余因子展開:余因子を用いた行列式の展開を学ぶ
  14. 逆行列の計算:余因子行列を用いた逆行列の計算方法を学ぶ
  15. 再び連立方程式:この授業で学んだことを用いて連立一次方程式を再考察する

授業時間外での学修

行列の演算という新たな演算に慣れるためには, 計算問題の数をこなす必要がある. 特論の方での演習問題だけでは慣れるために不十分だと思えば, 問題を探すなり, 自作するなりすることを勧める.

成績評価の基準と方法

・初等幾何の定理をベクトルを用いて証明することができる. ・行列の基本的な演算を習得している. ・行列式を定義に従って計算することができる.

達成度評価(評価方法:合計100点)

試験:      100 / 100
レポート:    / 100
小テスト(中間テストなど含む): / 100
小レポート(中間レポートなどを含む): / 100
作品:      / 100
ポートフォリオ: / 100
その他:

教科書・テキスト

吉野雄二 / 基礎課程 線形代数, サイエンス社

参考図書・参考文献等

長岡亮介 / 長岡亮介 線型代数入門講義 −現代数学の《技法》と《心》, 東京図書 佐武一郎 / 線形代数, 共立出版 三宅敏恒/入門線形代数, 培風館

履修もしくは取得していなければいけない科目

特になし.

学習支援

講義で課した以外の自主的なレポートも受け付ける.

その他この科目を履修するために必要な条件

演習問題は特論で扱うため, そちらと合わせて履修することが望ましい.