幾何学T
Geometry I

授業科目区分

専門科目
専門科目 数学教育コース, 専門科目 数理情報系

わくラボの使用について:使用しない
選択科目, 数学教育コース必修 2単位 3年次 前期

教職課程(数学)必修

担当教員

土田旭

研究室のホームページ,SNSなど

NDC

414

科目分類コード

B-11- 11020

オフィスアワー

この科目のキーワード

任意,存在,全単射,収束,連続性,ε-δ 論法,ベクトル解析, 曲線, 曲率, 捩率.

説明に使用する言語

日本語・英語を併用する, 主として日本語を使用する

使用する教材の言語

日本語・英語で記述された資料を使用する, 日本語で記述された資料を使用する

この科目に必要な日本の文化・事情の知識について

到達目標

本授業前半では,主に微分積分学で学んだ「実数の極限概念」に対する厳密な定義を学び, 数学の証明に慣れることを目指す.
後半では, 古典微分幾何学の入門として, 曲線論を展開する.

ディプロマポリシーとの関連性

専門能力:情報メディアの開発とその多面的な活用ができる能力

授業の簡単な概要

年間を通して曲線と曲面の微分幾何学を学習する.
前期幾何学Tの前半部分では, 数学的な議論に慣れるために, 集合・論理・写像・実数について学ぶ. 後半では平面曲線と空間曲線について学ぶ.

学習内容

  1. 集合と論理@:任意と存在@:任意・存在の概念を導入し,例を通してその概念に慣れる.
  2. 集合と論理A:任意と存在A:任意・存在の概念を導入し,例を通してその概念に慣れる.
  3. 写像:全射性・単射性について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  4. 数列の収束:ε-N論法を用いた収束の定義について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  5. 連続性@:ε-δ論法を用いた連続性の定義について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  6. 連続性A:ε-δ論法を用いた連続性の定義について学び,例を通してその証明方法に慣れる.
  7. 中間テスト
  8. 中間テストの解説
  9. ベクトルの内積と外積:ベクトルに対する代数演算を学ぶ.
  10. ベクトルの微分と積分:ベクトル値函数の微分と線積分を学ぶ.
  11. 平面曲線@:平面曲線のいろいろな表示方法を学ぶ
  12. 平面曲線A:平面曲線の曲率を導入し, Frenetの公式を学ぶ.
  13. 空間曲線@:空間曲線の曲率と捩率を学ぶ.
  14. 空間曲線A:Frenet -- Serretの公式と空間曲線の基本定理を学ぶ.
  15. 定期試験
  16. 定期試験の解説

授業時間外での学修

授業中に書き写したメモ・ノートの全内容を,授業後,頭の中で授業を再現するようにもう一度書き起こし清書すること.その際計算で詰まったり,スラスラ説明出来ない箇所を発見した場合は,質問に行く・図書館で調べる等して,確実に解消出来るように努めること.本授業について,時間外学修は1コマあたり4時間が必要とされる.

成績評価の基準と方法

次の到達目標の達成度を試験や小テストによって評価する.
・任意と存在の違いを,他者に分かりやすく説明出来ること.
・定義を正確に述べることが出来, 定義に基づいた証明が出来ること.
・ベクトル値函数の演算を理解し, 計算ができること.
・曲率や捩率の幾何学的イメージを理解し, さらに計算ができること.

達成度評価(評価方法:合計100点)

試験:      期末試験40点 / 100
レポート:    / 100
小テスト(中間テストなど含む): 小テスト20点, 中間試験40点 / 100
小レポート(中間レポートなどを含む): / 100
作品:      / 100
ポートフォリオ: / 100
その他:

教科書・テキスト

特に指定しない

参考図書・参考文献等

前半部:坂良史・高橋雅朋・加藤正和・黒木場正城「微分積分(増補版)」(学術図書出版) , 田島一郎「解析入門」岩波全書(岩波書店), 田島一郎「イプシロン - デルタ」数学ワンポイント双書20(共立出版)
後半部:梅原雅顕・山田光太郎「曲線と曲面 -- 微分幾何学的アプローチ--」(裳華房), 小林昭七「曲線と曲面の微分幾何」基礎数学選書17(裳華房), 小林真平「曲面とベクトル解析」日評ベーシックシリーズ(日本評論社), 小林亮・高橋大輔「ベクトル解析入門」(東京大学出版会), 安達忠次「ベクトル解析」(培風館).

履修もしくは取得していなければいけない科目

微分積分学I,II,線形代数学I,II,集合論入門を履修していることが望ましい.

学習支援

講義中の質問だけでなく,オフィスアワーやそれ以外でも随時質問を受け付ける.また,自主レポート・演習ノート等の提出を推奨する.これは,添削等の後返却されるので,各自が自分のために提出する習慣を身に着けてほしい.熱心にレポート・ノートを作成することで,授業に対する理解が深まることを期待する.詳しくは,初回授業で説明する.
授業冒頭では理解の確認のための小テストを実施することがある.

授業に関連する実務経験

その他この科目を履修するために必要な条件

各自がこれまでに学んだ内容,特に実数・連続性に関する復習と, 微分の計算についての復習.