教育方法論
Methods of Teaching

授業科目区分

教職課程専門科目
教職課程専門科目
地域志向科目
わくラボの使用について:使用しない
教職課程科目 2単位 2年次 後期

教職課程(数学)必修, 教職課程(情報)必修

担当教員

佐藤元彦, 佐賀孝博

研究室のホームページ,SNSなど

NDC

375/376

科目分類コード

9040

オフィスアワー

時間割決定後に授業等で連絡します。

この科目のキーワード

実践的指導力,教育的タクト,アクティブラーニング,ICT活用

説明に使用する言語

主として日本語を使用する

使用する教材の言語

日本語で記述された資料を使用する

この科目に必要な日本の文化・事情の知識について

日本の文化・事情の知識を前提とする内容である

到達目標

生徒が自分の存在を感得しながら、主体的・対話的で深い学びを実現する授業づくりの重要性を理解するとともに、生徒が課題を自分のものととらえ、意欲的に取り組む授業を展開する方法について遠隔やオンラインシステム、教育データの活用に関する理解も含め、その技法を修得する。また、生徒が身に付けるべき資質や能力を高揚するための教科等の実践的指導力の形成を目的とする。実践的指導力の要素の洗い出しと実践的側面の検討を、学校での事例を通して行う。また、実践的指導力の向上は理論と実践の相補的な関係の充実によってなされることを理解する。

ディプロマポリシーとの関連性

情報メディア基礎力:情報メディアの技術的および社会的な変化に対応し得る基盤となる知識とスキル, 地域貢献力:地域の課題を意識し、仕事や社会生活において主体的かつ協調的にその解決に取り組む能力

授業の簡単な概要

本科目は、以下の7つの観点から教育方法・技術の特質を明らかにする。@学びの本質をとらえ、教育方法について、歴史的視点を踏まえ、新学習指導要領を基盤に、新しい学習理論について理解する。A学校教育を参画創造する演習として、学校教育における実際場面を想定し、教科を中心とした(道徳等を含む)授業をデザインする。授業実践の記録やその分析方法についても理解する。B教育の方法・技術は、教師と生徒との応答的関係のなかで生きるものである。省察的実践家としての教師と教師の教育的タクトをめぐる諸研究に目を向け、教師と生徒との相互応答や生徒同士の学び合いをつくり出す教育的タクトについて考察し、理論と実践の往還よって形成される点をとらえる。C学習意欲にまつわる動機づけ理論(特に、ARCSモデル)、教育評価について概観する。D教育方法としてのICTの利用の重要性をとらえる。Eアクティブラーニングの方法と具体的な実践例を知る。F情報通信技術を活用した授業のデザインと実践の効果的な使用方法について、実習を通して学びトラブル対応力について身につける。なお、本科目は中学校・高等学校教員免許取得のための必須科目である。

学習内容

  1. ガイダンス 授業の構成,ICTを利活用した授業の実際 【佐藤・佐賀】
  2. 学びの本質 学びの構造と様態 【佐藤】
  3. 教育方法の基礎理論 教育方法の歴史的変遷の概観 【佐藤】
  4. 教授スタイル 一斉指導、個別指導、少人数指導、習熟度別指導、チーム・ティーチング、ICT機器の使用 【佐藤・佐賀】
  5. 学習スタイル 受容学習,発見学習、協同学習、e-ラーニング 【佐藤・佐賀】
  6. 授業のタクト 教育的タクト、授業で子どもにつけたい力、授業づくりにおける教師の役割 【佐藤】
  7. 学習意欲 児童生徒の学習意欲の状況,動機づけ理論,学習意欲と関連する要因 【佐藤】
  8. 教育評価 教育評価の機能,教育評価の概観 【佐藤】
  9. 教育の目的に適した指導技術 【佐藤】
  10. 情報リテラシーとICTの利活用T 〜情報活用の実践力、情報の科学的な理解、情報社会に参画する態度 ICT機器の種類と活用例〜 【佐賀】
  11. 情報リテラシーとICTの利活用U 〜情報活用の実践力、情報の科学的な理解、情報社会に参画する態度 e-ラーニングの種類と活用例〜 【佐賀】
  12. ICT利活用の授業づくりT 〜タブレットの活用方法〜 【佐賀】
  13. ICT利活用の授業づくりU 〜効果的なオンライン授業の実施〜 【佐賀】
  14. 新しい学びのスタイル:アクティブラーニング、コンテンツからコンピテンシーへ 【佐藤】
  15. まとめ 【佐藤】

授業時間外での学修

次時の講義の題材にかかわる教材を予告する。その内容の部分を「中学校及び高等学校数学科の教科書」及び「中学校及び高等学校学習指導要領解説」で確認するとともに、相当する資質・能力を育成するために、教材を分析し、どのような授業の構成にするのかを構想し、それを発表するためのレポートを作成する。基本的に授業時間外の学修は1コマあたり4時間を必要とする。

成績評価の基準と方法

S:教育方法について充分に理解している。ICTの有効性とそれを利活用した授業を構成できる。
A:教育方法について理解している。ICTの有効性とそれを利活用した授業を構成できる。
B:教育方法について基礎的な内容を理解している。ICTの有効性とそれを利活用した授業を構成できる。
C:教育方法について基礎的な内容を理解している。

達成度評価(評価方法:合計100点)

試験:      / 100
レポート:    60 / 100
小テスト(中間テストなど含む): / 100
小レポート(中間レポートなどを含む): / 100
作品:      40 / 100
ポートフォリオ: / 100
その他:

教科書・テキスト

講義テーマに基づき資料を随時配布する。

参考図書・参考文献等

参考書・参考資料等
「教育方法論」田中智志・橋本美保監修,広石英記編著,2014,一藝社/「はじめてのインストラクショナルデザイン」ウォルター・ディック他著,角行之監訳,2004,ピアソン・エデュケーション/「教材設計マニュアル−独学を支援するために−」鈴木克明,2002,北大路書房/「授業設計マニュアル」稲垣忠・鈴木克明,2011,北大路書房/中学校学習指導要領,高等学校学習指導要領 文部科学省

履修もしくは取得していなければいけない科目

教育原理,教育心理学,教育課程論

学習支援

授業内容に限らす,教育方法に関するイメージを形成できる文献を紹介する。

授業に関連する実務経験

その他この科目を履修するために必要な条件

プレゼンを行う基本的な能力