システム管理論
System Management Theory

授業科目区分

専門科目
対面科目
アクティブ・ラーニング科目です。
専門科目 数理情報系

わくラボの使用について:使用しない
選択科目 2単位 2年次 前期


担当教員

浅海弘保

研究室のホームページ,SNSなど

NDC

548

科目分類コード

60040 60050 60060

オフィスアワー

時間割決定後に授業等で連絡します。

この科目のキーワード

情報システム, 情報ネットワーク, 構成, 運用, 管理, 評価

説明に使用する言語

日本語・英語を併用する

使用する教材の言語

日本語・英語で記述された資料を使用する

この科目に必要な日本の文化・事情の知識について

到達目標

システム管理の目的はコンピュータシステム環境を維持・管理することである。即ち、企業や学校において複数のコンピュータを導入した場合、多数のユーザがそれを使用できるように、システムを設計し、構築し、運用し、管理し、また必要に応じて変更・拡張することが重要である。
本講義では、このためのシステムの設計から管理までの基本的な考え方と、それを可能とする実践的な技術を具体的な演習を通して習得することを目標とする。

ディプロマポリシーとの関連性

情報メディア基礎力:情報メディアの技術的および社会的な変化に対応し得る基盤となる知識とスキル, 専門能力:情報メディアの開発とその多面的な活用ができる能力

授業の簡単な概要

OS はLinuxを使用する。実際にシステムのインストールから始め、ユーザ管理、システムの起動・シャットダウン、ユーザ管理、ファイル管理、NFS(Network File system)、Samba、LDAP、DNS、WWW サーバ等について実習を行いながら学んでいく。

学習内容

  1. はじめに
    講義と実習の進め方、OSのインストールを初回に行います。
  2. パッケージの更新と管理1
    OSのインストール後に、通常はインストールイメージに含まれるパッケージのバージョンと
    現時点でのパッケージの最新バージョンとは差異がある。システムは通常セキュリティの観点から最新バージョンにする必要があるためパッケージの更新をこの回に行います。
  3. パッケージの更新と管理2
    パッケージの概念とパッケージのバージョン管理の手法について解説します。
  4. サービスの停止、起動、およびシステムの起動・シャットダウン
    上記の方法は複数用意されています。それぞれの方法について解説します。
  5. ユーザ管理とアクセス権の管理
    一般ユーザーとスーパーユーザの違いとその管理の概要について解説します。
  6. NFS(Network File system)の提供とNFSの自動マウント
    NFSの概要とその設定方法および利用方法について解説します。
  7. DHCPとネットワーク設定
    DHCPの概念と必要性について概説し、ネットワークの設定を自動で行う仕組みについて解説します。
  8. DNS(Domain Name System)と名前解決
    ネットワークアドレスの概念とネットワーク通信に使用されるアドレスとドメイン名との紐づけがとのようになされているのか概説します。併せてDNSサーバーを実装してゾーンの管理委譲について概念を学びDNSサーバーの運用を実践します。
  9. Mailサービスの管理・運用
    MailサービスはMTAとMUAの2つのサービスの組み合わせで運用されています。その概念を学び、MTAとMUAのサービスを管理と運用を行います。
  10. Sambaを用いたWindows向けファイルサーバの提供
    Windowsのファイル共有をSambaサーバーを用いてCIFSの実装を行い、WindowsOSとのファイル共有を実装します。
  11. WWW サービスの提供とアクセス制御
    WebサーバーをApache というパッケージで実装し、運用してもらいます。Webサーバへの各種アクセス制御について解説し、その一部を実践してもらいます。
  12. LDAPによるユーザ認証とユーザ管理
    第5回のユーザ管理をLDAPによるユーザ認証で行います。LDAPはopenLDAPの実装を用います。
  13. LDAPによる各種サービスの統合管理
    LDAPは様々なネットワークサービスの認証として利用可能です。
    例えばSambaのユーザ認証に利用したり、メールアカウントのユーザ認証に利用できます。
    統合管理にはPAMという仕組みを使います。
  14. セキュリティとSSH
    UNIX基礎で学んだSSH接続について、SSHサーバーの実装方法を学びます。
    SSH認証は鍵認証のみに制限します。サーバーの動作設定を行う際、鍵の指定等を設定します。
  15. 管理を効率化するシェルスクリプト
    管理には提携の処理を繰り返し行う必要がある場合が多々あります。
    そうした状況では簡単なプログラムを作成して管理することが効率的です。
    UNIX基礎で学んだシェルプログラミングで簡単なプログラミングで管理できます。
    シェルスクリプトの作成例をいくつか紹介します。

授業時間外での学修

演習の時間で終わらなった作業や課題がある場合は,次回までに終わらせること. 単元毎にLMS上に課題が出されるので、それらの問題について学習後に取り組み、理解度の確認を行うこと。 予習・復習の授業時間外の学習は1コマ当たり4時間を必要とする

成績評価の基準と方法

(S)キーワードに記された各領域の考え方を正しく理解し、多様な環境下における各領域の想定外の問題に対して、問題点を特定し、適切に対処することができ、多様な問題を解決できる。
(A)キーワードに記された各領域の考え方を正しく理解し、各領域の問題に対して適切に適用し、関連する問題を解決できる。
(B)キーワードに記された各領域の考え方を概ね理解し、学習内容と関連付けて、学習内容に関連する具体的な問題に考え方を適用して、問題を解決できる
(C)キーワードに記された各領域の考え方を概ね理解し、学習内容と関連付けて、学習内容に関連する具体的な問題に考え方を適用できる。

達成度評価(評価方法:合計100点)

試験:      / 100
レポート:    / 100
小テスト(中間テストなど含む): / 100
小レポート(中間レポートなどを含む): / 100
作品:      / 100
ポートフォリオ: 80 / 100 / 100
その他:

授業内の質疑応答による学習意欲の定量的評価:20

教科書・テキスト

LMS上のオンライン教材

参考図書・参考文献等

必要に応じて適宜指示する

履修もしくは取得していなければいけない科目

UNIX基礎および実習

学習支援

システム上の問題があった場合や、サービスの設定ミスなどでエラーが生じた場合は、その場でエラー内容の考察を一緒に行い、その場で解決を試みる

授業に関連する実務経験

東京家政大学CPSセンターにおいて、コンピューター、ネットワークシステムの管理を5年間行った。また、学内のキャンパスネットワーク、情報システムの管理を18年間行っている。