Previous: はじめに
Up: データベースの論理設計
Next: テーブルの満たすべき要件
Previous Page: はじめに
Next Page: テーブルの満たすべき要件
テーブルを作成するに際して、まず、確認しておかなければならないことは、
リレーショナル・データベースでの「テーブル」は、我々が普段使っている「表」と、
多くの共通点を持つが、普通の「表」が、そのまま、リレーショナル・データベースで
使える訳ではないということである。
リレーショナル・データベースのテーブルはいくつかの制限に従わなけれならない。
それは、「テーブル」が、「リレーション」を表現していることに規定されている。
こうした制限については、すでに、 で簡単な要約を与えてあるのだが、「テーブル」
を作成する際に、特に留意すべき主なものを、改めて、取り上げてみよう。
まず、テーブルの項目には複数の値を入れることは出来ないという制約条件がある。
例えば、次の表は、普通の意味では何の問題もないが、リレーショナル・データベース
のテーブルとしては使えない。なぜなら、著者の項目に、複数の値(著者名)が、入れ
られているからである。
書名 著者 -------------------------------- ------------------------------- スーパーユーザーのためのUNIX 丸山不二夫 雪田修一 姫宮利融 植田龍男 -------------------------------- ------------------------------- UNIXデータベース 丸山不二夫 片山初子 -------------------------------- -------------------------------
こうした表は、次のように書き改めねばならないことになる。
書名 著者 -------------------------------- ------------------------------- スーパーユーザーのためのUNIX 丸山不二夫 スーパーユーザーのためのUNIX 雪田修一 スーパーユーザーのためのUNIX 姫宮利融 スーパーユーザーのためのUNIX 植田龍男 UNIXデータベース 丸山不二夫 UNIXデータベース 片山初子 -------------------------------- -------------------------------
今、行った正規化の作業は、リレーショナル・データベースのテーブルにとっては、 不可欠のもので、最も基本的なものである。この正規化が終わって、すなわち、どの 項目にも、複数の値が入ることがなくなった状態のテーブルを、「第一正規形」にある という。
maruyama@wakhok.ac.jp