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論理的には、データベースを構成する基本的な単位は、もちろん「情報」であるが、
様々なデータベース・システムを相互に区別する基本的な特徴は、この「情報」を
どの様に組織するかにかかっている。
あるタイプのデータベースでは、情報は、項目毎に、例えば「カード」としてバラバラ
に存在させ、関係するカードは、すべて「糸」で結ぶというかたちで情報を組織してい
る。こうしたデータベースでは、情報を検索するとは、どんどん「糸」をたぐって、
「カード」を引き寄せることである。こうした、いわば、「いもずる」式のデータ
ベースを、実際の「カード」と「糸」で構成するのは難しいだろうが、コンピューター
でなら不可能ではない。
こうした情報の組織のしかたに比べれば、リレーショナル・データベースの、情報の
組織は、次のように、極めて単純なものである。
こうした情報の組織化が自然なものであることは、古典的なデータベースである図書館 が採用している、次のような、「組織原則」と比較してみればあきらかであろう。
こうした構成を反映して、リレーショナル・データベースで情報を検索するためには、 概念的には、2つのステップが必要となる。まず、第一に、適当なテーブル群を見つけ なければならない。第二に、そうしたテーブル群から、求める情報を検索しなければ ならない。言葉で整理すると何やら複雑そうに見えて来るが、これは、図書館で何かを 調べるためには、まず、本を捜し出して、それから本を調べなければならないのと同じ ことである。
maruyama@wakhok.ac.jp