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第11回 グラフィックの細かい操作
フォント構造体とプライベート・カラーセル
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ウィンドウ・システムでは、色は1個のアプリケーションだけのものではなく
ディスプレイ全体で共有される資源です。
原則として色を独占したり、カラーマップのデータを勝手に変更してはいけません。
あるアプリケーションが勝手に色の内容を変更すると、
たまたま同じ色を使っている他のアプリケーションの色も
変化してしまうからです。
これまで使ってきた XAllocColor()で色を手に入れた場合は、
他のアプリケーションと色を共有する設定なので、
色を変更することはできません。
しかし一方でアプリケーションの都合により、
どうしても色を自由にコントロールしたいということもあるでしょう。
このような場合は、「プライベート・カラーセル」という考え方を使います。
プライベート・カラーセルは、
いったん割り当てられるとそのアプリケーションの専用の色となります。
したがって色を変化させても他のアプリケーションに
影響を与える心配がないわけです。