shareコマンドのシンタックス
share [ -F ファイルシステムタイプ ] [ -o ファイルシステム固有オプション ] [ -d コメント ] [ 公開するディレクトリ ]「ファイルシステムタイプ」は指定しなければNFSのことになります。実際、 NFS以外はこのコマンドを使用する意味はありませんから、このオプション自 体指定することはほとんどないでしょう。
「ファイルシステム固有オプション」は、したがって事実上NFSで有効なオプ ションのことになります。Solaris 2.5で有効なオプションには以下のような ものがあり、これらをコンマで区切って指定します。他のUNIXでこれらのオプ ションがすべて有効とは限りません。
AUTH_DES
認証方式を使用します。
認証されなかったユーザは、上記のanon=で指定されたUIDを持つものとして扱
われます。
AUTH_KERB
認証方式を使用します。
認証されなかったユーザは、上記のanon=で指定されたUIDを持つものとして扱
われます。なお、secure、kerberosのオプションを指定しない場合、クライア
ントの認証は AUTH_UNIX
認証方式で行なわれます。つまり、基本的にUIDとGID
に基づいてアクセスが許可されますが、rootは上記のanon=で指定されたUIDを
持つものとして扱われます。
ディレクトリ名を指定せずにshareコマンドを使用した場合、 現在このサーバでshareされているファイルシステムに関する情報が表示されます。
このとき上の「コメント」も表示されます。
shareコマンドを使用する場合、気をつけなければいけないのは、公開したい
ディレクトリが複数のローカルファイルシステムにまたがっている場合、その
ファイルシステムごとにshareを行なわなければいけないという点です。
例えば、あるマシン上で、/usr が /dev/dsk/c0t3d0s6 というデバイス上、
/usr/wwwというディレクトリが /dev/dsk/c0t2d0s5 というデバイス上にある
場合、もし/usr 以下を /usr/wwwも含めてshareしたければ、/usr だけを
share /usr
としたのでは不十分で、これと合わせてshare /usr/www
も実行する必要があるということです。
逆に、単一のファイルシステムの中で、あるディレクトリがすでにshareされ た状態で、そのサブディレクトリをさらにshareすることはできません。つま り、/usrを読み書き可能、/usr/texを読み取り専用でshareというようなこと は、両者が同一のファイルシステムにある場合はできません。 ただファイルシステムの全てのディレクトリごとに shareを行うことはできます(例えば/usr/local, /usr/texというように)。 しかし、その場合1つディレクトリが増えるごとにshareをかけ直さなければならず 管理が面倒になると思われます。それぞれのケースで最適な方法を選んで下さい。