以下に、/etc/vfstabの例をあげます。
#device device mount FS fsck mount mount #to mount to fsck point type pass at boot options # /proc - /proc proc - no - fd - /dev/fd fd - no - swap - /tmp tmpfs - yes - # /dev/dsk/c0t3d0s0 /dev/rdsk/c0t3d0s0 / ufs 1 no - /dev/dsk/c0t3d0s6 /dev/rdsk/c0t3d0s6 /usr ufs 2 no - /dev/dsk/c0t3d0s1 - - swap - no - # nfsipc1:/share/openwin - /usr/openwin2 nfs - yes soft,bg nfsipc1:/share/man - /usr/share/man nfs - yes soft,bg nfsipc1:/share/opt - /opt nfs - yes soft,bg
ファイル/etc/vfstabの書式は、次の通りです。
device device mount FS fsck mount mount to mount to fsck point type pass at boot options
この/etc/vfstabに記述されたファイルシステムを手動でマウントする場合は、ファ イルシステムのタイプは省略できます。また、マウントポイントとデバイス名 のどちらか片方も省略できます。これらの情報は自動的に/etc/vfstabから検 索されるからです。 たとえば、上の/etc/vfstabの例で言えば
mount /optなどのコマンドも有効だということです。
さて、ここで問題を一つ。mountコマンドは/binディレクトリ、 つまりルートスライスにあるのが普通ですが、ではシステムの起動時、ルート ファイルシステムがマウントされていない時点でどうやってmountコマンド やfsckコマンドが使用されるのでしょう。ちょっとした矛盾のようですが、 じつはシステムの立ち上がりの時はルートパーティションのみがmountコマン ドによらずにリードオンリでマウントされます。その後ファイルシステムに異 常がなければ改めてリード・ライト可能でマウントし直されるのです。 もし/etc/vfstabの/usrファイルシステムの記述などが間違っていて/usr以下 がマウントできず、ルートファイルしシステムもリードオンリのままになってし まった場合は、remountオプションを使用してルートファイルシステムをmount し直します。そして、/etc/vfstabを修正すれば良いわけです。
NFSの場合はファイルシステムのタイプにnfs
を指定することになります。
このファイルに記述されたファイルシステムに関しては、mountコマンドを用
いる際に情報を一部省略できます。また後ほど詳しく述べますが、
このファイルに記述された全てのファイルシステムのマウントを手動で行なう場合は
mountall、全てのファイルシステムのマウントを解除するにはumountallコマンドを
用います。
しかしながら、ローカルファイルシステムに関しては、OSのインストール時に このvfstabファイルは正しく設定される場合がほとんどであり、 ハードディスクを増設するまでは特にこのファイルの内容を変更する必要は ないでしょう。また、NFSファイルシステムについては、このvfstabファイルで 記述するより、次節で扱うオートマウントで管理した方がよいでしょう。