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mail を配送する時に使われるプロトコルが SMTP であったのに対し、News の
配送や読み出し、投稿に使われるプロトコルを NNTP (Network News Transfer
Protocol) と言います。サーバー同士の通信やクライアント・サーバー間の
通信にこのプロトコルが使われます。通常、ニュースリーダーはこのプロトコル
を使うようにプログラムされていますが、sendmail と同じように理解さえすれば
直接ニュースの投稿や読み出しを telnet を用いて行う事ができます。
ニュースの動作テストなどのためには一応の事を理解しておく必要があります。
NNTP で用いられるポート番号は 119 です。telnet を用いて、119 番のポートに
アクセスするには、次のようにします。
$ telnet hogehoge 119
接続すると相手のバージョン等が表示されますので、まず最初に help コマンドを
入力して、利用可能なコマンドを調べます。
ARTICLE BODY GROUP
HEAD LAST LIST
NEXT POST QUIT
STAT NEWGROUPS HELP
IHAVE NEWNEWS SLAVE
通常使う上で重要なものを順に説明します。
- list
-
単独で使用すると、利用可能なニュースグループと最新の記事の番号、保持している
最初の記事の番号、フラグが順に表示されます。フラグは、Y は投稿可能、
M は moderated group と言い議長のいるグループ(後述)、n は投稿不可、
x は取り扱われないグループで記事は捨てられます、
=newsgroup の場合はニュースグループの別名を表します。ここで表示される
内容は実際には、active ファイルの内容です。
control 0000184958 0000184959 y
wakhok.test 0000000444 00442 y
- group
-
このコマンドの後ろにニュースグループを指定することで、カレントのグループが
指定されます。また、指定したグループの active ファイルの該当行を表示します。
- listgroup
-
このコマンドの後ろにニュースグループを指定することで、保持している記事の
番号が表示されます。表示形式は、group コマンドと違い、一行にひとつずつ表示
します。また、group コマンドでカレントを変更していて、引数なしの場合は、
カレントのニュースグループについて表示します。
- article
-
記事の番号または Message-ID(Message-ID には < >
が含まれます)
を指定すると、カレントを変更した上で、
その記事を表示します。
何も指定しないと、カレントの記事を表示します。最初にグループを group コマンド
で選択したときには、最初の記事にカレントは設定されています。
- head
-
記事の番号または Message-ID を指定すると、カレントを変更し、
該当記事のヘッダー(後述)を表示します。
- body
-
記事の番号または Message-ID を指定すると、カレントを変更し、
該当記事の中身を表示します。
- next
-
カレントの記事を一つ進めます。
- post
-
記事をポストします。但し、記事のヘッダーを含めてきちんと書かないといけません。
記事のヘッダーについては、次の節で詳しく解説します。
post
340 Ok
newsgroups: wakhok.test
from: kanayama@wakhok.ac.jp
subject: test4
this is a test.
.
240 Article posted
ちなみに、NNTP でのコマンド入力に対する応答では、最初に必ず応答番号がつき、
その後ろに解説がつきます。
記事の投稿の終了は、SMTP と同じく .
(ピリオッド) です。
Noriyo Kanayama