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3.2.5 エイリアス・ファイル /etc/aliases

UNIXでは、メイルのやりとりが頻繁に行われます。メイルの設定法は後ほど別の章で解説しますが、正しくメイルを送受信するために、ユーザ登録時に設定しなければならないファイルがあります。 /etc/aliases ファイルがそれです。

メイルを送るときには、当然相手のユーザ名が必要ですが、それだけではなく、相手がメイルを受け取るマシンの名前を指定しなければなりません。言うなれば住所が必要なのです。 つまり、 fujiki 宛にメイルを送るときには、fujiki だけではなく、 fujiki のメイルスプールのある sparc01 も併せて、 fujiki@sparc01 のように、指定しなければなりません。(住所のない手紙は届きませんから。)

しかし、相手の名前はわかっても、相手のマシン名までわからない場合が普通です。 そこで、単にユーザ名だけを入力してメイルを届けるために、ユーザ名から、そのユーザのメイルを受け取るマシン名を付加した名前を検索するデータベースが必要になります。そのためのファイルが /etc/aliases ファイルです。

/etc/aliases ファイルは、次のような内容です。(一部分のみ抜き出しました。)

staff:sakamoto,maruyama,fujiki,himemiya,tatsuo,momma,kanayama,saga,kojima

saga:saga@sparc06
tsuda:tsuda@sparc01
momma:momma@sparc01
himemiya:himemiya@sparc01
akihiro:akihiro@sparc05
miyamoto:miyamoto@sparc06
atunori:atunori@sparc04
yokoyama:yokoyama@sparc05
iwasita:iwasita@sparc01
iwabuti:iwabuti@sparc01
utiyama:utiyama@sparc01
oota:oota@sparc01

このファイルは、次のようになっています。

ユーザ名:ユーザ名@マシン名

大抵の場合、ユーザがメイルを受け取るマシンは、ユーザのホームディレクトリのおかれているマシンですので、パスワード設定時に同時にこのファイルを作成しておきます。

なお、エイリアスには、次のように、1つの名前を多数の名前に割り当てる機能もあります。次の設定は、staff という名前で送られたメイルが、右に列挙されたユーザの全員に送られることを意味します。

staff:sakamoto,maruyama,fujiki,himemiya,tatsuo,momma,kanayama,saga,kojima



Noriyo Kanayama