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4.8.1 /etc/vfstabの書式

ファイル/etc/vfstabの書式は、次の通りです。
device     device      mount     FS     fsck   mount     mount
to mount   to fsck     point     type   pass   at boot   options
device to mount
後で見るNFSの場合、ここは、ホスト名: ディレクトリという 形をしています。ローカルディスクをマウントする場合 /dev/dsk/c0t3d0s?という形になります。
device to fsck
fsckするデバイス名を指定します。 形をしています。fsckは、rawデバイスにたいして行なわれますので、 ここは、ローカルディスクの場合 /dev/rdsk/c0t3d0s?という形になります。NFSマウントなどufs以外の ファイルシステムの場合には、 fsckは行ないませんので、ここには、'-'を記述します。
mount point
filesystemがマウントされるべきディレクトリの フルパス名です。
FS type
NFSマウントの場合には nfs が、ローカルディスクを マウントする場合には、ufsがはいります。この他に、Solarisがサポート しているファイルシステムには、hsfs, pcfs, proc, swap, tmpfs,cachefs などがあります。
fsck pass
fsckのパスを示します。このフィールドは、 nfs等、ufs以外のファイルシステムの場合には、'-' となります。
mount at boot
boot時にマウントするか否かを、'yes', 'no' で指定します。
options
様々のマウントオプションがあります。 オプションについては、NFSの章を参照してください。

この/etc/vfstabに記述されたファイルシステムを手動でマウントする場合は、ファ イルシステムのタイプは省略できます。また、マウントポイントとデバイス名 のどちらか片方も省略できます。これらの情報は自動的に/etc/vfstabから検 索されるからです。 たとえば、上の/etc/vfstabの例で言えば

mount /opt
などのコマンドも有効だということです。

さて、ここで問題を一つ。fsckコマンドやmountコマンドは/binディレクトリ、 つまりルートスライスにあるのが普通ですが、ではシステムの起動時、ルート ファイルシステムがマウントされていない時点でどうやってmountコマンド やfsckコマンドが使用されるのでしょう。ちょっとした矛盾のようですが、 じつはシステムの立ち上がりの時はルートパーティションのみがmountコマン ドによらずにリードオンリでマウントされます。その後ファイルシステムに異 常がなければ改めてリード・ライト可能でマウントし直されるのです。 もし/etc/vfstabの/usrファイルシステムの記述などが間違っていて/usr以下 がマウントできず、ルートファイルしシステムもリードオンリのままになってし まった場合は、remountオプションを使用してルートファイルシステムをmount し直します。そして、/etc/vfstabを修正すれば良いわけです。



Noriyo Kanayama