何回か前からホームページ作りの作業に入っていますが、ページを手直しした後に、毎回出版という操作を行っています。この操作にはどういう役目があるのか、ここでおさらいしておきましょう。そのためには、WWWのシステムを理解する必要があります。
WWWというシステムは、情報を提供する側、される側というサーバ・クライアント方式で実現されています。
これは、簡単に言うと情報をサーバというマシンに置いておき、必要に応じて皆さんの手元のクライアントマシンへ転送して利用するという形式です。電波を利用した放送にたとえると、放送局がサーバ、家庭のテレビやラジオなどがクライアントにあたります。WWWの場合、すべてのページのデータはサーバマシン上に置かれているわけです。
通常は、このサーバに置かれているデータを、Netscape Navigatorなどのブラウザソフトを使って見ているわけです。この意味では、従来の放送と同じく、データはサーバからクライアントへの一方通行です。ここで「ページを編集」などの操作を行うと、Page Composerなどを利用してページの編集を行うことになりますが、これはあくまですでにクライアント側に転送されたデータに対して書き換えを行っていることにご注意ください。
これでは、放送局から送られてきたテレビ放送を自宅のビデオに録画して、そのビデオを再編集しているのと同じことで、放送局、つまりサーバの持っている内容は何ら変化していません。
したがって、自分が行った変更を他の人も見ることができるようにするためには、書き換えたページのデータを、クライアント側からサーバに送ってやらなければなりません。これが出版という操作です。
この流れを図で示してみると、次のようになります。
このとき、出版でサーバにデータを送るためには、当然ながら皆さんがサーバにデータを置く権限を持っていなければなりません。その権限を確認するために、出版のときにパスワードが必要になるわけです。 もしこの確認がなければ、世界中の誰もが勝手に皆さんのホームページを書き換えられることになってしまいます。
みなさんがプロバイダに加入してインターネットをご自宅から使用される場合は、クライアントは自宅のPC、サーバはプロバイダに置いてあるマシンということになります。@やBのサーバとクライアントの間は、電話回線などを利用してデータのやり取りをすることになります。