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5.5 ファイルの所有者を変える

最後に、ファイルの所有者やそのグループ属性を変更する必要のあることがあります。 これは、システム管理者として各ユーザの個人環境を整えるときに必要になります。 システム管理者はrootとして各ユーザのホーム・ディレクトリに必要なファイルを コピーし、そしてそれをそのユーザの所有にしておく必要があります。 chown はファイルの所有者を変更し、(新しく指定された所有者にグループが 設定されていれば)グループも変更されます。
$ chown 新しい所有者 ファイル名

のように使いますが、ファイルの所有者 ( またはスーパーユーザ ) だけが、ファイルの 所有者を変更できます。 普通のファイルの所有者のできることは、自分の所有のファイルを他人の所有に 変更すること(他人にあげること)ですが普通システムによって制限を受けます。。
$ chown -R 新しい所有者 ディレクトリ名

は、指定したディレクトリから先のすべてのディレクトリとファイルの所有者を 変更します。
$ chgrp グループ ファイル名

は、ファイル名で指定されたファイルのグループIDをグループで指定する値に します。このグループ名は、必ず、/etc/group に書かれている必要があります。
$ chgrp -R グループ ディレクトリ名

は、指定したディレクトリから先のすべてのディレクトリとファイルのグループ属性 を変更します。

演習

0. この演習は一般ユーザとして、そのホーム・ディレクトリの下に com-lesson というディレクトリを作って、そこでほとんどの課題を行ないます。 (vi そのものの練習をするので、一般ユーザとして root に なったつもりで行ないます。)

1. $ cd / としてルート・ディレクトリに移りなさい。 $ ls $ として、ルート・ディレクトリのすぐ下のファイルを表示して みなさい。\verb ls /usr + や ls -l /usr/bin | more などをして / に近いところのディレクトリにあるファイルを表示してみなさい。

2. つぎに、ホーム・ディレクトリの下に、サブ・ディレクトリとして com-lesson をつくり、ファイルの表示などを行ないます。

$ cd
$ mkdir com-lesson
$ pwd
$ ls
$ ls -a
$ ls -la


3. com-lessonに移り、ファイルの表示を行なってみます。

 
$ cd com-lesson
$ pwd
$ ls


4. 先程 vi の練習でつくったファイル sunhouse を同じファイル名で複写しなさい。その結果を ls で確かめなさい。

5. 先程 vi の練習でつくったファイル sunhouseHouse というファイル名で再び複写しなさい。その結果を ls で確かめなさい。

6. $ echo 'I love you.' >Love として、ファイルLove を つくりなさい。現在までのファイルの情報を ls -l で確かめなさい。

7. ファイル Love のファイル名を ai に変えなさい。 そのあと、 ファイル ai をホーム・ディレクトリに移動しなさい。

8. 先程 vi の練習でつくったファイル alphabet に ファイル名 iroha という名前でソフト・リンクを 張りなさい。結果を ls -l で確かめなさい。

9 $ echo 'I hate you.' >Hate として、ファイルHate を つくりなさい。ファイル Hate を本人以外読み書きできないようにしなさい。 結果を ls -l で確かめなさい。 本人以外のユーザの資格でにそのファイルを読むことを試み、どうなるかを確かめなさい。



Noriyo Kanayama