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前節で解説したように、sendmail.mx は host name の IP address を解決するために
DNS を参照します。しかし、DNS には自分のサイトの IP address テーブル以外に
メールに関して重要な情報を提供することが出来ます。これは、MX レコードと呼ばれ、
メールの受け取りにおけるドメインマスターを指定しておくことが出来るようになって
います(前述したように Solaris では事情は複雑なのですが、nsswitch.conf で
DNS を参照しない設定になっている場合には、MX レコードを引くことは出来ません)。
これによって、
ドメイン・ネームのみのメールを指定したマシン上で受け取る事が可能になります。
勿論、内部で再配送する必要がありますが、受け取りを一つのマシンに集中することに
よって管理の手間を大幅に減らすことが出来ます。また、MX レコードには複数の
ドメインマスターを指定することが出来ますので、プライマリのドメインマスターが
保守点検などで停止中もメイルサービスは停止することはありません(勿論、
プライマリのマシン上にスプールがあるユーザーにとっては別ですが、その場合でも
セカンダリのマスター上のキューにたまりますので、マシンの復旧と共に配信される
ことになります)。
Noriyo Kanayama