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1.3 スーパー・ユーザーの役割

UNIXスーパー・ユーザーには、次のような仕事があります。

1.
システムの立ち上げとシャットダウン
2.
プロセス管理
3.
ユーザー管理
4.
ファイルシステム管理
5.
システムのセキュリティ管理
6.
システムのインストール
7.
カーネルのコンフィギュレーション
8.
アプリケーションのインストール
9.
ハードウェアの管理

UNIXのスーパー・ユーザーは、絶大な権限を持っています。 このことを、UNIXの弱点の一つに数える議論もあるくらいです。 マシンを生かすも殺すも、スーパー・ユーザーの指一つにかかっています。 逆に言えば、UNIXのスーパー・ユーザーは、 非常に重い責任を負わされているということです。

マシンがうまく動かないとき、ユーザーは、 スーパー・ユーザーに文句を言います。しかし、スーパー・ユーザーは、 誰に文句を言えばいいのでしょう。マシンのハード的なトラブルだったら メーカーに、ソフトウェアのバグが原因だったらソフトウェア会社にクレーム をつけることはできます。いずれにせよ、トラブルの原因を見つけて、 その対策を立てるのは、一般ユーザーではなく、スーパー・ユーザーの 仕事です。

今回は、皆さんに、それぞれのマシンのスーパー・ユーザーとしての 大きな権限を開放します。それは、全てのトラブルに対して、 スーパー・ユーザーとしての責任を皆さんに 負っていただくということです。

実際には、個別のマシンのスーパー・ユーザーとは区別して、 ネットワーク・システム上のスーパー・ユーザー、 スーパー・スーパー・ユーザーともいうべきネットワーク管理者 が必要です。例えば、 本学のシステムは、ネットワークで緊密に結合されており、どのマシンも 単独では、十分な機能を発揮することが出来ません。また、本学で新しく導入された ATM では、その設定やパフォーマンス上の問題に関連した問題を扱う必要が あります。 こうした、ネットワーク管理者は、 一つ一つのマシンの維持・管理だけでなく、 システム全体のパフォーマンスとセキュリティーに 責任を持っています。



Noriyo Kanayama