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サーバの側でshareされたディレクトリをクライアントから利用するには、
mountコマンドでサーバのディレクトリをクライアント側の適当なディレクトリ上に
(「下に」でしょうか?)マウントします。次の例を見て下さい。
mount tomrausi:/export/home /home
このようにすると、NFSサーバtomrausiの/export/homeディレクトリを、クライアントの
/homeディレクトリ上にマウントすることになります。
以後、クライアント側での/homeおよびそのサブディレクトリへの操作は
すべて実際にはサーバtomrausiのディスクに対して行なわれることになります。
mountコマンドのシンタックス(NFSマウントの場合)
mount [ -F nfs ] [ -o NFS固有オプション ] サーバ:ディレクトリ マウントポイント
ここで、「-F nfs」はファイルシステムの種類の指定ですが、マウントしようとする
ファイルシステムの形式が「サーバ:ディレクトリ」という形の場合、
デフォルトでNFSマウントと解釈されますので指定の必要はありません。
「NFS固有オプション」のうち代表的なものには次のようなものがあります。
- rwまたはro
- shareコマンドの時と同じです。サーバ側でrwでshareされていれば、
rwとroのどちらででもマウントできます。サーバでroと指定されていればroでしか
マウントできません。
- suidまたはnosuid
- 実行可能バイナリのSUIDビットを有効または無効にします。
- bgまたはfg
- 最初のマウントが失敗した場合、再試行をバックグラウンドで
行なうかフォアグラウンドで行なうかを指定します。デフォルトはfgです。
- retry=n
- マウントの再試行の回数です。デフォルトは10000回です。
- softまたはhard
- サーバからの応答がない時、すぐにエラーを返す (soft)か
応答があるまで要求を繰り返す(hard)かを指定します。デフォルトはhardです。
- intrまたはnointr
- 上記hardオプションでマウントされたサーバからの
応答待ちになってハングしてしまったプロセスに対するキーボード割り込みを許可、
または禁止します。デフォルトでは許可です。
「サーバ:ディレクトリ」の部分にはNFSサーバのホスト名、shareされている
ディレクトリ名(またはそのサブディレクトリ名)を指定します。
「マウントポイント」はあらかじめ作成済みの空のディレクトリです。
Noriyo Kanayama