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8.2.3 内部配送方式での設定

CML に限らず一般に、ドメイン名だけでメイルが届くように内部配送方式を取って いるサイトでメイリングリストを運用する場合には、2種類の aliases を持つ 必要があります。なぜならば、メイリングリストの実際の管理を行うマシンに 転送するための aliases と、その管理を行うマシン上で管理ツールを起動するために 利用する aliases とが必要だからです。NIS で管理している場合には、前者は NIS の aliases に、後者はローカルの /etc/aliases に対応しています(勿論、 sendmail.cf に直接記述するなどの別の方法もありますが)。同時に、この場合、 aliases を解決する順序も重要です。幸い Solaris では、nsswitch.conf で この順序を指定出来ますが、一般には、ローカルの aliases が優先されるように なっています(実際にはもう少し複雑ですが)。

nsswitch.conf の設定は以下のようになっている必要があります。

aliases:    files nis

次に、NIS の aliases map は次のように設定します。

test-request:testuser
test:test@lxa2.summer1.wakhok.ac.jp
test-control:test-control@lxa2.summer1.wakhok.ac.jp
test-dist:test-dist@@lxa2.summer1.wakhok.ac.jp
test-digest-dist:test-digest-dist@lxa2.summer1.wakhok.ac.jp

つまり、一般ユーザと同じく処理をしたいマシンに転送するようにします。 但し、ここで、test-request: の aliases はこのML の管理人である testuser であるとしています。勿論、testuser は NIS aliases map に既に記述されていなければなりません。

testuser:testuser@lxa2.summer1.wakhok.ac.jp

そして最後に、この ML を処理したいマシン (例では lxa2. summer1. wakhok. ac. jp)上の /etc/aliases に先程 カット&ペーストで保存したものを登録します。

test: :include:/pub/mail/cml/exe/test
test-control: :include:/pub/mail/cml/exe/test-control
test-dist: :include:/pub/mail/cml/test/test-list
test-digest-dist: :include:/pub/mail/cml/test/test-digest

今の場合、test-request は既に処理済みなので登録しなくても構いません。

注意
もし、CML を動かそうとしているマシンと NIS サーバ が同一のマシンであった場合には注意が必要です。何故ならば、通常 NIS の map のソースとしては、/etc/aliases が使用されるからです。このような場合 には、NIS の章で少し触れたように /var/yp/Makefile を編集し、/etc/aliases と NIS で配る aliases.yp を区別するようにしないといけません。



Noriyo Kanayama