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14.3 その他の問題

Samba で単純にファイルサービスを行うだけならば問題はないのですが、認証が からんで来るとやっかいです。まず、Win95,NT はバージョンによっては、 パスワードをサーバに送る際に暗号化して送るものがあります。この暗号は、 Unix で用いられている DES とはまったく違うものであるために、この場合は まったく認証が出来ません。これに対する解決策としては、Samba がこの Win 系の暗証パスワードを持つという方向と、95,NT に対してこうした暗号化 を無効にし、平文パスワードを送るようにする方向の二つがあります。しかし、 更にドメインへのログオンサーバとして Samba を使おうとすると、もはや 避けては通れなくなります。現在、Samba は実験コードでですが、この暗号を 自分で持つことでドメインコントローラ(NT server の振りをする訳です) になる事が出来ます。しかし、この場合は、従来の DES 以外に、NT での 暗号化暗証パスワードも持たなければならず、2つの間の整合性を保つのは システム的に中々難しいところがあります(本学でも運用していますが、 まだまだ問題があります)。一方、NT などの認証システムそのものを変更 してしまうという方向性もあります。単純に、ftp ログオンを用いて、 これらの認証を置き換える GINA や、それを NIS に対応させた NISGINA などがこうした方向性にあるでしょう。認証の問題は、暗号システムの問題 だけではなく、認証システム自体の問題を含んでいるのでやっかいです。

       GINA       http://www.arch.usyd.edu.au/~doug/
       NISGINA    http://www.dcs.qmw.ac.uk/~williams/
       Samba org  http://www.samba.bst.tj/samba/samba.html



Noriyo Kanayama