Next: 2.5.1 シャットダウンの手順
Up: 2. システムのブート・シャットダウンとプロセス管理
Previous: 2.4.1 動作状態の変更
マルチユーザー状態のUNIXを停止させることを、シャットダウンといいます。
ブートは、電源を入れるだけでも出来ましたが、UNIXでは、システムの動作中
にいきなり電源を切って停止させることは、許されません。
というのも、UNIXはマルチユーザー・マルチタスクのOSですので、自分以外にも、
システムを使っている人がいるかもしれません。そうでなくとも、
外から見ると何もしていない状態でさえ、たくさんのプロセスが、
お互いに情報を交換しながら、並行して走っています。
UNIXでは、ファイルに対する書き込みは、
まずメモリー上のバッファーへの書き込みとして
処理され、一定の時間の経過の後ではじめて、ディスク上に書き戻されます。
こうすることによって、ファイル入出力の回数・時間を大幅に減らすことが
出来ます。ですから、大部分の時間、ファイルの実際の状態は、
あるべき状態からずれていると考えなくてはなりません。いきなり電源を
切ることは、多くのファイルに大きなダメージを与えます。
システムが停止している状態では、SUNのワークステーションではコンソールに、
"ok "のプロンプトが表示されています。電源を切ることが許されるのは、
システムがこの状態にある場合だけです。
この状態は、モニターモード と呼ばれ、システムがUNIXワークステー
ションとして動作する以前の状態であることに注意して下さい。
Noriyo Kanayama