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2.5 シャットダウン

マルチユーザー状態のUNIXを停止させることを、シャットダウンといいます。 ブートは、電源を入れるだけでも出来ましたが、UNIXでは、システムの動作中 にいきなり電源を切って停止させることは、許されません。 というのも、UNIXはマルチユーザー・マルチタスクのOSですので、自分以外にも、 システムを使っている人がいるかもしれません。そうでなくとも、 外から見ると何もしていない状態でさえ、たくさんのプロセスが、 お互いに情報を交換しながら、並行して走っています。 UNIXでは、ファイルに対する書き込みは、 まずメモリー上のバッファーへの書き込みとして 処理され、一定の時間の経過の後ではじめて、ディスク上に書き戻されます。 こうすることによって、ファイル入出力の回数・時間を大幅に減らすことが 出来ます。ですから、大部分の時間、ファイルの実際の状態は、 あるべき状態からずれていると考えなくてはなりません。いきなり電源を 切ることは、多くのファイルに大きなダメージを与えます。 システムが停止している状態では、SUNのワークステーションではコンソールに、 "ok "のプロンプトが表示されています。電源を切ることが許されるのは、 システムがこの状態にある場合だけです。 この状態は、モニターモード と呼ばれ、システムがUNIXワークステー ションとして動作する以前の状態であることに注意して下さい。



 

Noriyo Kanayama