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4.2.3 割り当てるべき領域

では、実際にどの程度の領域を各スライスに割り当てれば良いのでしょうか? OSのインストール時に構成を決定するわけですが、Solarisの場合、標準的に は「コア」、「エンドユーザ」、「ディベロッパ」、「エンタイア」の4種類 のインストールがあり、それぞれ日本語環境では74MB、219MB、356MB、453MB の ディスク容量を必要とします(これはx86システムでの値ですが、SPARC版 もほぼこれに近い値です)。しかもこれにはユーザのホームディレクトリ、ス ワップエリア、フリーソフトのインストール領域、別売パッケージなどの領域 は含まれていません。ですからエンタイアインストールの場合などはかなり大 容量のディスクを用意する必要があります。

この領域を使用目的に応じて分割し、各スライスに割り当てるのですが、注意 すべき点は次のようなことです。

参考までに、x86システムで540MBのIDEディスクを2台、2GBのSCSIディスクを 1台使用しているマシンの構成を紹介します。

tomrausi:/home/net/tomrausi/momma[325]:df -kl
ファイルシステム     Kバイト  使用済  使用可 使用率    マウント場所
/dev/dsk/c0d0s0       150999   18720  117189    14%    /
/dev/dsk/c0d1s0       343439  262554   46545    85%    /usr
/proc                      0       0       0     0%    /proc
fd                         0       0       0     0%    /dev/fd
swap                   71832     528   71304     1%    /tmp
/dev/dsk/c1t0d0s7     492739  315011  128458    71%    /home
/dev/dsk/c1t0d0s6     492739  346989   96480    78%    /opt
/dev/dsk/c1t0d0s5     825636  377789  365287    51%    /usr/local
/dev/dsk/c0d0p0:1     362176  214008  148168    59%    /dos/c
/dev/dsk/c0d1p0:1     146500       4  146496     0%    /dos/d
/home/tomrausi        492739  315011  128458    71%    /home/net/tomrausi
tomrausi:/home/net/tomrausi/momma[326]:swap -l
swapfile             dev  swaplo blocks   free
/dev/dsk/c1t0d0s1   102,449      8 246592 139696
ここで用いたdfコマンドは、ディスクの空き容量などを調べるための重要なコ マンドです。SYSTEM V系UNIXでは、ディスク容量は1ブロック=512バイトを単 位として表示されるのですが、上の例では -klオプションを指定し、Kバイト 単位、ローカルファイルシステムのみについて表示を行なっています。

この例では、2台のIDEハードディスクに計400MB強のDOSパーティションを作っ ていますので、Solarisで使用しているのは2.5Gバイトほどです。ルートとス ワップは余裕を持っていますので作業ファイルが作成できずにシステムがダウ ンするといったことは起きていません。フリーソフトは基本的に/usr/local/ の下にインストールしていますが、Solarisの場合、/optと同じスライスにし て/opt/gnuなどのディレクトリを作るのも良いでしょう。



Noriyo Kanayama