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3.4 ネットワーク上のデータベース

前の節でみた、ユーザーの追加・ホストの追加という例を通じて、 次のことがわかります。

1.
ネットワーク上の全てのマシンに同じ環境を保障しようとすると、 それぞれのマシンのシステム管理用のファイルは、内容的には同一になる。

2.
その環境設定を変更しようとすれば、ネットワーク上のマシンの 数だけ、システム管理用のファイルの更新を行わなければならない。これは、 大変な労力がかかるし、誤りも起きやすい。

3.
その結果得られるファイルの整合性を常に保証しないとならない。

こう見て来ると、個別のホストに、/etc/passwd や /etc/hosts といった システム管理用のファイルがあるように、複数のホスト達からなる ネットワークにも、それらのホストに共通の管理情報が必要であることが わかります。 NISは、まさにこのために導入された、 ネットワーク上の管理情報のデータベースなのです。



 

Noriyo Kanayama