8.1 浮動小数点

有限桁の小数を扱う方法を考えて見よう。色々な方法が考えられるが、 非常に単純に整数部分を4桁、小数部分を4桁に分けて、$xxxx.yyyy$ のようにしてみる。すると、$xxxx$$yyyy$ という4桁づつの整数 で表現出来る。例えば、1.123 は、1.1230 と考えて、1 と 1230 の 2つの整数で表現出来る。しかし、この方法では、すぐさま問題が 生じる事が分かる。なぜなら、明らかに1万以上の数が扱えないから である。このように、小数点の位置を固定してしまうと何かと都合が 悪いので、小数点の位置を固定しない浮動小数点という方法で実数は 表現するようになっている。浮動小数という方法は、簡単に言えば、 整数と10 の指数で表す次のようなものであると思えば良い。

\begin{displaymath}874.345 = 874345 * 10^{-3}\end{displaymath}

一般には、

\begin{displaymath}a * 10^{b}\end{displaymath}

と書けるので、整数 a, b を用いて、かなりの範囲の実数を記述する ことが出来るが、それでも限界があることは良く覚えておかなければ ならない。(実際にはもう少し複雑な表現方法を用いている。)



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Hiroyasu Asami