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4.6 マウントによるファイルシステムの構成

UNIXのファイルシステムは、/(root)を起点とした、階層的な構造(木構造)をし ています。これをディレクトリツリーといっており、すべてのファイルは、この 木構造の中での位置に対応した名前(パス名)を持っています。UNIXには、MS-DOS のような「ドライブ」という考えはありません。あるファイルが、どの物理的な ディスクに格納されていても、ユーザーはそのことを意識する必要はなく、ディ レクトリツリーの中での一意的な名前付けが行われます。 実は、我々がUNIXのファイルシステムと考えているものは、複数のファイル システムから、単一の木構造をなすように、「マウント」という、いわば 「継ぎ木」にあたる操作で、2次的に再構成されたものなのです。マウントの対 象となる元のファイルシステムは、物理的なディスクの複数のスライスに対 応しています。多数の物理的なディスクをかかえたUNIXシステムでも、マウント の操作を繰り返すことによって、システム上に単一のディレクトリツリーが構成 されます。



Noriyo Kanayama