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6.5 オートマウント

NFSマウントされたファイルシステムもローカルなファイルシステムも前節の ように/etc/vfstabに記述しておけば立ち上げ時にマウントされるのですが、 運用上いくつかの問題点があります。

これらの事柄からマウントしようとしているマシンが たまたま故障しているというだけで、故障もしていない本体がマウントできないために 動作しなくなってしまうという自体にもなりかねません。

そしてこのような問題を解消するのが、オートマウントという機構です。これは、 いってみればあるファイルシステムに対してのアクセスが発生した時に、 必要に応じサーバからそのディレクトリをマウントし、また一定期間使用されない ファイルシステムは自動的にアンマウントするものです。 同じような機能を実現するものに、BSDやLinuxで多く使用されているamdがあります。 機能はよく似ていますが、設定ファイルの形式などは残念ながら互換性がありません (Sunのオートマウント形式からAMDの形式への変換用のperlスクリプトが 存在するようです)。

オートマウントを採用した場合、 ファイルシステムへのアクセスが実際に発生した時にマウントされるので、そ れまではサーバが稼働している必要はありません。したがって、比較的気軽に サーバのメインテナンスを行なうことができます。また、設定によっては2台 の全く同じ情報を提供するサーバを用意し、どちらか一方が停止していてもク ライアントからはそれに気づくことさえなくもう1台のサーバを利用するよう にできます。 また、オートマウントの設定情報(これをマップといいます)は、NISによって 一元的に管理することも可能です。さらに、きめ細かい制御を行なうためのマ クロ機能も用意されています。それでは、これらについて順次解説を行なって いきます。



 

Noriyo Kanayama