これらの問題を解消するのが、オートマウントという機構です。 これは、いってみればあるファイルシステムに対してのアクセスが発生した時に、 必要に応じサーバからそのディレクトリをマウントし、 また一定期間使用されないファイルシステムは自動的にアンマウントするものです。 同じような機能を実現するものに、BSDやLinuxで多く使用されているamdがあります。 機能はよく似ていますが、設定ファイルの形式などは残念ながら互換性がありません (Sunのオートマウント形式からAMDの形式への変換用のperlスクリプトが 存在するようです)。
オートマウントを採用した場合、ファイルシステムへのアクセスが実際に発生した時に マウントされるので、それまではサーバが稼働している必要はありません。 したがって、比較的気軽にサーバのメインテナンスを行なうことができます。 また、設定によっては2台の全く同じ情報を提供するサーバを用意し、 どちらか一方が停止していてもクライアントからはそれに気づくことさえなく、 もう1台のサーバを利用するようにできます。 また、オートマウントの設定情報(これをマップといいます)は、 NISによって一元的に管理することも可能です。 さらに、きめ細かい制御を行なうためのマクロ機能も用意されています。 それでは、これらについて順次解説を行なっていきます。