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ヤン・シュヴァンクマイエル短編集



収録作品
「フード」「肉片の恋」「フローラ」「スターリン主義の死」「プラハからのものがたり」他


スターリン主義の死

威風堂々と歩くスターリンの像。手術室に寝かされて顔をメスで切開され、そこから新たに出てくるのはチェコ(当時チェコ・スロヴァキア)の初代大統領の像。「労働者の大統領が登場した」と演説しているのだが、結局それはスターリニズムを模範したものでしかなかった。そして次々に変わる大統領たち、ベルトコンベアで粘土で型を取りながら形成される労働者、少し進むとその労働者の首に縄をかけ、またそれが粘土の材料に戻ていく。労働者というものは所詮こういうものだよ。という当時の権力者の声が聞こえてきそうな作品だ。





ヤン・シュヴァンクマイエルの不思議な世界



収録作品
「部屋」「男のゲーム」「闇・光・闇」「対話の可能性」他


対話の可能性

平面のコマ撮り作品の「永遠の対話」、粘土造形コマ撮りの「情熱的な対話」粘土と実写の「不毛の対話」の3部構成でできている。「永遠の対話」は「野菜でできた頭」「文房具でできた頭」「食器でできた頭」が互いを飲み込みあい、消化し、また新しい「頭」が生まれる。「情熱的な対話」。2人の粘土でできた男女が愛しあいながらもつれあうが、離れたあとに残った子どもを押し付けあい、とっくみ合いがはじまってしう。「不毛な対話」は最初はかみ合っているのだが、だんだん、かみ合わなくなってしまう2人の男を粘土で表現している。





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